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真冬に咲いた向日葵

小柄で目立たない少年
そんな少年に恋したツバメは
いつもいつも少年の周りを飛んでいました

優しくて
世話を惜しまず
忍耐強い
そんな少年にツバメは心を奪われたのです

年老いたツバメにとって
これが最初で最後の恋の予感がしていたのでした
まるで年頃の娘のように化粧をして
ワクワクと少年に逢いに行くのでした

少年も、深い慈しみをもって
ツバメに優しく、温かく話しかけるようになりました
ツバメは少年にとってかけがえのない存在になったのです

季節は廻り、風が冷たくなってきた頃
少年は言いました
 「そろそろ君は南へ帰らなきゃ…
 僕の家は貧乏だから、暖房なんてないんだ
 君と冬を過ごすことは出来ないんだよ…
 また来年会えるよ
 君を忘れたりしないし、君の帰りを待ってるよ」

ツバメは言いました
 『だったら私が羽ばたいて温かい風を送って差し上げますわ
 温かい羽毛であなたを包んで差し上げますわ』

その年の冬は例年になく厳しい寒さでした…
少年は弱っていくツバメを一生懸命に温めてあげました
 「もう少しで暖かくなるよ、あと少しだよ」

ツバメは言いました
 『ありがとうございます。あなたの優しさが私の心を温めてくれているのですよ
  でも、もう… お別れの時期が近づいているようです』

 『本当にあなたが大好きでしたわ
  大切に思ってくれてありがとうございます
  私は本当に幸せでしたわ』

冬の悪魔のいたずらか
少年が風邪で寝込んでいる間に
ツバメはひっそりと息を引き取りました
少年が大切にしていたヒマワリの鉢の上で
少年への感謝を胸に
神様のもとへ羽ばたいていったのです

ツバメの死を知った少年は、病床にもかかわらず
たくさんの感謝と、たくさんの涙とともに
ツバメを鉢の中へ埋めてあげました
降り注ぐ涙は鉢から零れ落ちていました

そして少年は笑顔を忘れてしまいました

次の春は、暖かで穏やかな陽気が続きました
少年は、元気に飛び交うツバメたちを見ると切なくなるのでした

やがて寒い冬が訪れ
少年がツバメを思っていた時…



  1. 2007/03/19(月) 03:57:53|
  2. 部屋
  3. | コメント:2
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コメント

なんて優しい物語なのでしょう・・・
思わず涙があふれました。
  1. 2007/03/19(月) 11:36:13 |
  2. URL |
  3. 遊憂 #onA10Aik
  4. [ 編集]

遊憂さん

ありがとうございます^^ 何よりも嬉しい言葉です 
貴方の涙は私の肥やしです (しぶ)
  1. 2007/03/28(水) 01:31:52 |
  2. URL |
  3. ★遊憂さんへ #wYAyu/Y2
  4. [ 編集]

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